【電マニ】3日ルール緩和!メリットと3つの注意点

【電マニ】3日ルール緩和!メリットと3つの注意点

コラムCOLUMNS

  • 法改正
  • マニフェスト
                 

【電マニ】3日ルール緩和!メリットと3つの注意点

土日祝日と年末年始はノーカウントに

「電マニ一部義務化」の影に隠れがちですが、廃棄物処理法の改正に伴って、電子マニフェスト特有の3日ルールが緩和されるという良いニュースもあります。

電子マニフェスト未対応の場合など「3日ルールって何?」という方は下記のコラムをご覧ください。
▶「3日ルールに悩まされる方へ

この3日ルールが、改正によって以下のように変わります。

情報処理センターへの登録及び報告期限

情報処理センターへの登録及び報告の期限については、3日(日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、1月2日、同月3日及び12月29日から同月31日までの日を除く。)以内とすること(規則第8条の31の6等)。

ただし、適正処理の確保の観点から、原則としては即時に登録及び報告することが望ましいこと。

土日祝日と年末年始は、3日にカウントしないということですね。
単純な緩和ですので、基本的には嬉しいことです。

ですが、強いて上げるとすれば……といったレベルの注意点もいくつかあります。

3日ルール緩和における3つの注意点

1.休みの日=ノーカウントではない。

土日祝日と年末年始が具体的に示されていますが、裏を返せばそれ以外はしっかりと3日にカウントされるということです。

例えば、夏季休暇(お盆休み)は、祝日に基づくものではなく民族的習慣によって、「休日とする企業が多い」にすぎません。ですので、市役所など公的機関はお盆でも通常稼働です。

また、会社独自の休日(創業記念日や、工場休転日など)も考慮されません。会社カレンダーではなく、一般的なカレンダーに従ってカウントしましょう。

2.登録が遅くなってもよい代わりに、報告も遅くなる。

3日ルールの緩和は、排出事業者が行う「登録」だけでなく、処理会社が行う「報告」にも適用されます。処理業者は、運搬や処分が終わっていたとしても、土日祝日を挟む場合は、3日以上報告までの猶予をとっても良いということになります。

例えば、排出した廃棄物を積み替え保管などを行わず運搬した場合は、原則当日に運搬作業が終わるので、排出日の翌日から3日たてば運搬終了報告がされるはずです。しかし、今後は土、日、月曜祝日といった3連休を挟んだ場合、金曜に排出した廃棄物のカウントは、火曜日からスタートし、木曜日が期限になります。

週明け火曜日に「まだですか?」と催促しても、「まだ期限じゃありません」と言われてしまうかもしれません。

3.施行日は約1年後

最後に、本改正内容の施行日は、2019(平成31)年4月1日からです。

あと約1年は現行ルールが適用されます。早まって今年から新ルールを適用すると、違反となってしまう場合もあります。

今は来年の4月に備え、現行のルールをまっとうしていきましょう!

Takeshi Sato 環境情報ソリューショングループ マネージャー

セミナーインストラクターとして、数々のセミナーを担当。オンラインセミナーの実施やeラーニングシステムを使った動画コンテンツの制作にも注力する。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。 また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。