水質汚濁防止法
~必要な届出を整理する~
水質汚濁防止法に関する質問や問い合わせの中で、特に多いのが、「自社で所有する施設...
コラム
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2017年1月7日、長崎県佐世保市で発生した廃棄物運搬車の事故によって塩酸が川に流れ込むという事件があり、地域によってはテレビ等で報道されました。
周囲の健康被害や河川を始めとした近隣環境の汚染が心配されましたが、迅速な対応によってすぐに事態は沈静化しました。
・スリップしたトラックの荷台から塩酸や希硫酸の入ったタンク3個が路上に落下
・金属製のタンクに軽乗用車2台が衝突
・塩酸は全量にあたる約2000リットルが周囲に流出し、近くの川にも流れ込んだ
さて、この事件に関するポイントは様々ありますが、廃掃法の観点から少し疑問が生じました。その疑問とは「運搬途中で廃棄物が無くなってしまったら、マニフェストはどうしたらいいか?」というものです。
今回の事件のように、廃棄物が河川に流れ込んでしまえば、回収はできません。実質、運搬途中の廃棄物が無くなってしまうという事態となります。この場合、当然その先の運搬も処分もできません。
そのため、マニフェストで行わなければならない「運搬終了報告・処分終了報告・最終処分終了報告」もできなくなります。
それでは、排出事業者はどのような対応をしたらよいのでしょうか?
万が一の場合は各行政に問い合わせを!
この件を、環境省に問い合わせてみると、「明確な規定はなく、各自治体の指導に従うように」という回答でした。
それをうけて、今回事故のあった佐世保市にも問合せたところ…
とのことでした。
滅多にない事態ですが、恐らく多くの自治体がこのように判断すると予想できます。今回はこのような回答を得ましたが、ケースによって判断が変わりますのでご注意ください。
措置内容報告書とは、以下の条件のときに排出事業者が都道府県又は政令市に提出しなければならない報告書です。
いかがでしたでしょうか?運搬途中の事故というのは、ないに越したことはないですが、万が一の可能性は否定できません。知っておいても良いのではないのでしょうか?
「この場合は措置内容等報告書は必要なの?」
「そもそも自社で行った”措置”が適切かどうか分からない…。」
「雛形はあるが、自社の場合どのように書けばよいのか自信がない。これであってるの?」
セミナーインストラクターとして、数々のセミナーを担当。オンラインセミナーの実施やeラーニングシステムを使った動画コンテンツの制作にも注力する。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。
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