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【高濃度PCB】JESCOでの処理はシビアな期限感覚で

高濃度PCB廃棄物の処理は、皆様ご存知の通り、JESCO(ジェスコ)に委託する必要があります。
しかし、「JESCOに処理の申し込みをしたけれど、なかなか順番が回ってこない…」という声をよくお聞きします。

こうした状況の中で、「処理期限があっても、結局間に合わずにまた延ばすのでは?」という声もお聞きします。

確かに、過去には処理期限を延長した経緯がありますが、再度の延長を避けるために、法改正など対策を打っています。
法改正についてはこちらのコラム「【法改正】PCB関連法、何が変わるか?」をご覧ください。

受け皿を充実させる対策が取られているからこそ、期限内処理の順守はシビアに考えなければなりません。

期限内に高濃度PCBを処理できなければどうなる?

全国マップに記載された処分期間までに、事業者は処理を完了することが求められているわけですが、実はこの期限を過ぎてしまったときの想定もされています。


参考:環境省「ポリ塩化ビフェニル(PCB)使用製品及びPCB廃棄物の期限内処理に向けて」

処分期間は、法律上は「計画的処理完了期限(特例処分完了期限)」の1年前に設定されています。

「計画的処理完了期限(特例処分完了期限)」とは、高濃度PCB廃棄物を自ら処分、又は処分を他人に委託することが確実であり、届出書に環境省令で定める書類を添付の上、都道府県知事に届け出た者に設定される期限のことです。

処分期間までの処理ができておらず、届出もされていない場合は、改善命令の対象となり、「遅くとも計画的処理完了期限までに処理を完了するように」と命令されます。命令に従わない場合は「3年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその併科」の罰則が設定されています。


参考:環境省「ポリ塩化ビフェニル(PCB)使用製品及びPCB廃棄物の期限内処理に向けて」

また、各処理施設は「事業終了準備期間」が大型変圧器(トランス)・高圧コンデンサ等は計画的処理完了期限の3年後まで、安定器等・汚染物は同2年後まで設定されています。
「事業終了準備期間」の間は、「新たに生じる廃棄物」や「処理が容易ではない廃棄物」を処理しながら、完全に事業を終了するための準備期間となります。実質的には、改善命令を受けた上でも処理が完了しなかった事業者の廃棄物も、この「事業終了準備期間」に処理されることになると見込まれます。

改善命令に違反してまで処理を保留にするメリットはありません。実質的なデッドラインは「計画的処理完了期限」と言えます。これ以上の延長は無いものと考え、文字通り計画的に自社のPCB廃棄物を処理しなければなりません。

最低でもPCB廃棄物の掘り起こしは完了させる

排出事業者がまず行わなければならないのは、自社内の徹底的な掘り起こし調査です。

「自社内のPCB廃棄物は処理完了したと思っていたのに、あとから発見されてしまった」というケースはよくお聞きします。

期限内処理をシビアに考えると、遅れてPCB廃棄物が発見されることは絶対に避けたいところです。タイミングによっては、処理期限に間に合わず改善命令の対象となってしまう場合もあります。
また、使用中の機器も処分期間を過ぎると改善命令の対象となり、廃止しなければならなくなります。

使用中の危機を含めた徹底的な掘り起こし調査を行うことで、将来のリスクを抑えることに繋がります。しっかりと自社管理に落とし込んで、期限内処理を実現しましょう。

イーバリューでは、こういったお悩みを解決するためのサービスもありますので、是非ご相談ください。

Takeshi Sato

セミナーインストラクターとして、数々のセミナーを担当。オンラインセミナーの実施やeラーニングシステムを使った動画コンテンツの制作にも注力する。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。


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