水質汚濁防止法
~必要な届出を整理する~
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コラム
「フロン漏えい量報告までに管理者がやるべき7つのこと」では、フロン排出抑制法で求められていることを一通り扱いました。今回は、さらに詳しく、行程管理票を始めとする廃棄時に管理者が求められている事に焦点を絞って解説していきます。
目次
廃棄時に引き渡す相手と方法は、大きく分けて以下の2種類です。
1つは、「第一種フロン類充填回収業者(都道府県知事の登録業者)」にフロン類のみを回収してもらう方法。この場合、フロン回収後の機器が残りますので、こちらは別途廃棄物処理業者やリサイクル業者に引き渡す必要がでてきます。
もう1つは、第一種フロン類引渡受託者(取次業者とも呼ばれる)に機器ごと引き渡してしまう方法です。解体業者や廃棄物処分業者、設備業者、リサイクル業者等などを指します。 機器とフロンをまとめてお任せしてしまう方法ですね。
廃棄時に交付する書面には、以下の種類があります。引渡受託者が複数者の場合にのみ、「再委託承諾書」が必要になります。書面の名称は、引き渡す相手によって異なりますが、記載内容と交付の流れはほぼ同じです。
行程管理票は、廃棄物のマニフェスト同様に、A~F票が複写式となっており、以下の流れでやりとりがされます。引渡受託者が複数者となる場合には、「再委託承諾書(B票 、D票)」が加わります。積替保管用マニフェストのようなものです。
管理者は、以下の場合には、都道府県知事に報告しなければなりません。
報告は、回収依頼書又は委託確認書の写しを都道府県知事に提出することで行います。
まとめると以下の通りです。
フロン類は回収後、再生もしくは破壊処理がされて、初めて廃棄の行程が全て終了したことになります。
回収業者と再生破壊業者の間では、『行程管理票』とは別の『再生・破壊管理票』のやり取りがされます。JRECO(一般財団法人日本冷媒・環境保全機構)のものを使用するのが一般的ですが、独自書式の場合もあります。そして、再生・破壊が終了すると、管理者には『再生証明書』または『破壊証明書』が回付されます。
フロン回収終了時に『行程管理票』のE票が回付され、再生または破壊された際に『再生・破壊管理票』のZ票(破壊の場合はZ1票・再生の場合はZ2票)が回付されるということです。
この証明書、再生・破壊業者と回収業者は“写し”を3年間保存しなければなりません。しかし、管理者が受け取る原本には保存義務がありません。(少々疑問を感じますが…。)
その為、あまり目立たない再生・破壊証明書ですが、原則回付されるはずなのでしっかりと受け取りましょう。
※一部、免除される例もあります。
最終的に管理者の手元に残るのは、A票・E票・Z票です。
回収業者に直接引き渡した場合、回収後の機器のみ手元に残ります。これを、リサイクル業者や処理業者に引き渡す時に、『回収証明書』の提示を求められる場合があります。フロン機器に関する規制が強化されていることによって、リサイクル業者、処理業者もより徹底していく傾向になると予想されるためです。
リサイクル業者・処理業者の立場として、もし未回収の機器を引き取ってしまい、通常の処理行程に載せて、フロンをみだり放出…。なんていう事態は、何としても避けたいでしょう。
もし「回収証明の写しをもらわないと引き取りません」という業者が出てきた場合、証明書の受け取りを忘れてしまったり、うっかりなくしてしまったりした機器に関しては、引き取ってもらえず行き場がなくなってしまいます。
フロン機器の廃棄方法についてご理解いただけたでしょうか?まだまだ定着しているとは言い難いフロン排出抑制法ですが、正しく理解して確実に運用していきましょう。
参考引用サイト:
環境省「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 (フロン排出抑制法)第一種特定製品の管理者等に関する運用の手引き 」
(一財)日本冷媒・環境保全機構:フロン回収行程管理票のご案内
セミナーインストラクターとして、数々のセミナーを担当。オンラインセミナーの実施やeラーニングシステムを使った動画コンテンツの制作にも注力する。コンテンツの企画から講師までを一貫して手掛け、通年80回以上の講師実績を持つ。また、イーバリューの法令判断担当として、クライアントの法解釈に関する質問や相談に対応。対応件数は年間約1,000件に上る。法令知識だけでなく、省庁や管轄自治体等の行政への聞き取り調査も日常的に行っており、効果的な行政対応のノウハウを持つ。
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